吠えろ!ファンダンゴ!!
#26 散歩
|
僕は、もう、うんざりしている。テレビのスイッチを入れると「戦争」。ラジオのスイッチをひねると「狂牛病」。そして、
「誘拐」「強盗」「殺人」等、余り普通に聞きたくない言葉が横行し過ぎている今現在。何が何だか解らない。いい大人が
「解らない」と言ってしまってはダメなのかも知れないが、本当に理解できないし、理解したくもない。そんな、冬に差し掛か
ろうとしているよく晴れた朝、僕だけでもこの状況から少しでも遠くに逃げる事にした。
|
|
|
|
寒く曇った日が続いていたここ最近の天気だが、今朝は珍しく晴れて空気も透き通っている。余りの気持ち良
さに思わず寝床を飛び出した僕は、特に行くあてもなく大通りではなく路地裏をさまよい歩く。ひなたぼっこ
をする猫、洗濯物を干しているおばさん、チョークで道路に落書きしてる子供、買い物帰りのカップル、時間
はゆっくりと流れている。「オ〜、イッツ、ア、ビュディフォー、デイ!」などと心の中で小さく呟きながら
爽やかな風を感じたりもする。そんな感じでゆったり歩いていると偶然に見知らぬ駅に辿り着いた。つかさず
一番安いキップを手に入れ電車に乗り込むことにする。「ガタンゴトン、ガタンゴトン」僕を乗せた電車は、
川を渡り、トンネルを抜け、ゆっくりと各駅停車で南へ進む。昼過ぎ、お腹がへったのでふらっと電車を飛び
下りて、駅前商店街をうろつくことにした。とりあえず、ビールと1つ35円のコロッケを3つ買って、近所
の児童公園のブランコに揺れながらそれらを頂く。ジャングルジム、滑り台、昇り棒、鉄棒、少し懐かしい気
持ちを感じながらベンチで横になる。ふっと空を見上げると小高い音を奏でながらゆっくり浮かんでいるセス
ナ機を発見した。いつのまにかウトウト眠ってしまっていた僕は寒さで目が覚める。そしてまた、宛てもなく
陽が傾きかけた町並みを特に何も考えずに通り過ぎる。陽が沈みかけて少し薄暗くなって、家々の換気扇から
夕食の匂いがしてくる頃、ゆっくりと歩いている僕を尻目に人々は早足で家路を急ぎだした。何故かいつも夕
暮れ時は寂しくなるものである。急に我が家のコタツが恋しくなり、北行きのバスに乗ることにした。バスの
窓から真っ暗になってしまった街の景色をぼんやり眺めながら「明日は何処へ行こうか」などと考える。
今、必死で戦っている人達には誠に申し訳ないが、僕はこんな感じでこの混沌とした社会を泳がしてもらって
いる。それでは皆さん!近いうちにファンダンゴで逢いましょう!!
|
|
|
|
最後に、ファンダンゴの14周年記念を無事終える事が出来ました。来てくれたお客さん、出演してくれた
方々、協力してくれた人達、ありがとうございました。ファンダンゴは15周年に向けてガンガンガンバリま
すので、これからもヨロシク!!!
|
|
|
|
(文/ツル1 写真/不明)
|
|
|