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待ちに待った夏休み!今年は何をしようかな?なんていうのは学生時代の話である。今やこの夏休みの時期にどれだけ多くの人がファンダンゴに来てくれて、どれだけ多くのビールを味わってもらえるかが、僕の夏のテーマである。一人でも多くの人達に「今年の夏はファンダンゴが面白かったなあ」と言ってもらいたいと熱望する今日この頃であるが、ぶっちゃけた話、貴重な夏の間中、こんな薄暗く不健康な場所で大音量と大酒を
喰らいたくはない。やっぱり、夏の一日くらいは綺麗なビーチに出かけて思いっきり遊びたいものである。 小学校の頃、毎年夏になると親戚が集まって和歌山まで泊まり掛けで海水浴に行くのが楽しみでしかたなかった。とりあえず、待ち合わせは天王寺駅構内の立ち食いうどん屋の前である。僕ら家族が到着すると、既にうどん屋の中から声がかかる。まるで自分の家に招くかのように、親戚のおっちゃんが大声で叫ぶ。「遅かったやないか!まあ、入りいや。」 朝8時やというのに、うどん屋の中ではイナリ寿司を肴にして酒盛りが始まっているのだった。全員本気である。3家族とおじいちゃん、おばあちゃんで総勢16人が勢ぞろいすると特急電車に乗り込む。一年に一回の特急旅行である。全員が興奮している。 まず、おばはん軍団が必死に全員の席を確保して「大人はこっち!子供はあっち!」と勝手に席を振り分ける。電車が動き始めると、大人は缶ビールとワンカップ、スルメにトランプで大宴会。子供は電柱が見えると「東京タワー!」山が見えると「富士山 」池が見えると「海や!」と各自が自慢げに叫びまくる。他人に迷惑などということは毛頭ない。 目的地に近づき、皆がスローダウンした頃に車内販売の冷凍ミカンが登場する。これが凄い楽しみであった。 さて、目的地に着くやいなや、着替えて全力疾走でビーチに繰り出す。青い海、白い砂、灼熱の太陽、何もかもが楽しかった。そこに、親戚のおっちゃんが真っ赤な顔して寄って来て、僕らに言う「向こうの島まで連れていったる」僕はおっちゃんの背中に乗せてもらって離れ島まで連れていってもらった。まるで、イルカに乗った少年である。そこまでは良かったのだが、おっちゃんはメガネが無くなっているのに気付いたのだった。さすがは 酔っぱらいである。海の底に沈んでいるであろうメガネを探しに行ってしまった。そういえば、そのおっちゃんはいつか忘れたが、猿にメガネを取られた事もあったなあ。そんなこんなで夕方くらいに、そろそろ遊び疲れた頃、岩場の陰でベロベロになった僕の親父がゲロまみれになりながらカニを捕っていて、なんとそのカニを食っていたのを親戚の子と目撃してしまった。そんな、悪夢のような出来事もあって。一日は足早に過ぎて行くのであった。 夜は夜で大博打大会である。親父連中は例え子供相手でも絶対に手は抜かない。僕の弟なんかは、来年のお年玉まで持って行かれて、ワンワン泣いていたのを覚えている。 翌朝、楽しみな朝ごはんの時間「生卵が無茶苦茶旨い」という話になると、そこで親父連中は生卵の大食い大会を始めてしまう始末である 。イチビリの集団である。 楽しかった旅行が終わりを告げようとする帰りの電車の中、大人達は全員顔を真っ赤に染めて眠ってしまっている。当時の旅行を本当に楽しみにしていたのは、子供よりも大人の方かも知れない。 そんな僕も当時の親父達と同じ位の年齢になってしまった。今年は、あの頃の親父達に負けないように、何事に対しても、本気で必死に思いっきり遊んでみたいと思う。じゃあ皆さん、この夏の一瞬一瞬を後悔せぬように楽しみましょう!では、ファンダンゴで会おう!! |
| (写真/ファンダンゴの親父を囲んで 文/カトービリイチ) |
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