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ウルトラ募集

39th Birthday

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#76 焼そばライスの思い出



  大寒波が日本列島を襲っている。各地で雪が降り積もり、交通機関も至る所で麻痺している。 この時期でこれだけの寒さを記録するのは、実に30年ぶりのことであると言う。そんな巷のニュースにも耳を貸さずに、 夜更けまで飲み明かしたり、一晩中裸踊りしたり、始発電車で気を失って大阪和歌山間を往復したりしているうちに、 やっぱり風邪を引いてしまった。これもピチピチしていた若い頃なら何ともなかったのだろうが、年を重ねるうちに段々と辛くなってきた感じがある。
ある朝、喉をナイフで切り裂かれたような激痛で目を覚ました俺は、喉元に異物を感じたので、それをチリ紙 に吐き出した。チリ紙には緑色のこの世の物とは思えないネバネバした巨大な塊が付着していた。 何度もそれを吐き出したが喉の痛みは取れることなく、逆に痛みは増すばかりである。それだけではなく、 頭を何かに強打したかのごとくボッーとして、体の節々も言うことを聞かぬ程に動きが鈍い。オー!ノー!その時、 俺は風邪を引いてしまった事に気付いたのだった。風邪を克服するためには寝るに限る。 今まで平衡を保っていた精神状態を一気に崩してしまうような高熱に耐えながら目を閉じていると、 ふと小学生時代に風邪を引いて近所のヤギ小児科に通院した時の事を思い出した。

当時、僕は風邪を引くのを楽しみにしていた。理由は学校を休めるというのがもっとも大きかったが、 それ以外にヤギ小児科に行けるというのも大きなポイントであった。何故なら、ヤギ小児科の待ち合い室は 現在で言うところの子供向け漫画喫茶のような状態であったし、それに加えてあそこで貰えるカラフルで甘く 美味しい飲み薬が大好きだったからだ。それだけではない。帰り道、必ずと言っていい程、母親にせがんで 連れて行ってもらったパーラータカクラも魅力の一つであった。パーラータカクラはヤギ小児科から徒歩で 3分ぐらいの所にある喫茶店だ。一見何の魅力もなさそうな古びた喫茶店の何に、当時の小学生を惹き付ける力が あったのだろうか。僕の答は一つだけだった。それはパーラータカクラの焼そばライスだ。 焼そばライスと偉そうに名乗っていても、ただ単に安物の鉄板に乗った焼そばと平たいお皿に乗った白御飯 (いわゆるライス)がセットで出て来るだけのものである。今から考えてみるとアホらしい感じがするが、 当時はそれが衝撃的であった。喫茶店という最高に大人びた西洋風の雰囲気に包まれながら、 ステーキが乗っていても可笑しくないような鉄板の上で踊っている焼そばを平たいお皿に軽く盛られた御飯ではなくライスと 一緒に召し上がるのだ。土曜の昼、吉本新喜劇を見ながら家で食べる日清焼そばや駄菓子屋で 食べたことのあった安物の焼そばとは、一線を画する絶対的なものがあった。そこには、 外人になった気分に浸っている自分がいた。
ある寒い冬の日、熱風邪で学校を休んでしまった僕に母親が言った。「病院行ってきい。私は仕事やから一人で行けるやろ。」 僕は母親に1000円貰って、シメシメと思いながら家を出た。病院に着いたのはいいが、どうも診察券を渡す気持ちになれない。 この診察券を渡してしまえば、手元にある1000円は無くなってしまう。僕は一人でパーラータカクラの焼そばライスを食べながら、 どうしても外人気分を味わいたかったのだった。その為には500円は必要となる。この診察券を渡して治療してもらうとなると 500円も残らない。ただ治療後に貰えるピンク色の飲み薬は欲しい。その為には診察して貰わなければならない。 僕はどっちを選んでいいのか全く分からなくなってしまったので、とりあえず待ち合い室で天才バカボンを読んでから結論を出すことにした。 天才バカボンを読んでいるうちに、子供っぽいピンク色の液体よりも大人っぽく外人気分も味わえる焼そばライスを選ばなければならない気持ちに なってしまった僕は、一目散にパーラータカクラに走った。茶髪の外人になりきって、一人っきりで焼そばライスを食べ切ったのはいいが、 何か人知れず虚しさを感じたのを覚えている。やっぱり外人になりきるのにもオーディエンスが必要だったのである。 それから、家に帰って母親に叱られたのは言うまでもない。「焼そばなんか、いつでも作ったるわ。あんたなんか死んでまい。」 当時の僕は言い訳の一つも出来ずに布団にもぐりこんだ。

あれから約30年。違うんですよ、母上。あの時、僕がパーラータカクラを選んだのは、少しでも大人の世界を感じたかっただけなのです。 今まで触れたことのなかった西洋文化を自分一人で感じてみたかったのです。あの事件が初めてロックと出会った瞬間だったのでしょうか。 そんな僕は相も変わらず風邪を引いています。
(写真 /文 加藤鶴一)

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