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ウルトラ募集

AIR GUITAR

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#81 休みの日には



  小さなセスナ機が軽快なプロペラ音を響かせながら、ゆっくりと頭上を横切って行く。 僕は大阪の外れにあるスーパー銭湯の大露天風呂にフリチンで寝転びながら、薄目を開けてそれを眺めている。 5月の終わりにして気温30度に達したこの日に、高層ビルなど皆無な大阪の外れの町で、裸一貫雲一つない大きな青い空を感じているのだ。 まるで貸し切りのように静かである。山の方から降りて来る風が、爽やかに僕の頬を通り過ぎて行く。
いくら世間一般に大人気のスーパー銭湯とは言え、土日祝ならまだしも、ド平日の真っ昼間なのだ。 お父さんは会社でセクハラ談義に誰よりも大きな花を咲かせようと努力し、お母さんは一円でも安く食料品をゲットしようと 町中のスーパーを渡り歩く努力をし、子供は誰よりも早く給食を平らげてヒーローになる努力をしている時間帯である。 そんな世間の人々が頑張っている真っ最中のこの時間帯に、ゆっくり風呂に浸かっている人間はそんなに多くはない。
辺りを見回すと、すっかりのぼせてしまって眠りについた50歳過ぎ、金のネックレスを首に巻き付けた見るからにうさん臭い2人組、 腕立て伏せと甲羅干しを繰り返す老人、鉢巻き姿で独り言を呟いている色白など、僕を含め7、8名が自分勝手に大名気分を楽しんでいるだけである。 そこにはギラギラした不愉快な感じは一切存在しない。そんな絶妙な雰囲気を好んで、僕は銭湯に足を運んでしまうのかも知れない。
「ブゥゥゥーン」軽快な音を立てながら、一機のセスナがまた頭上を通り過ぎて行く。大露天風呂で個々の世界に浸っていたフリチンの大名たちは、 一斉にそれを見上げる。青々とした広い空には、セスナ機を先頭に湾曲した一本の白い雲が頼り無く浮かんでいた。

僕の携帯電話に示された電子時計は14:00を少し過ぎたところだった。急がなければならない。 スーパー銭湯の喫煙室でそれに気付いた。僕は自慢のママチャリの前カゴに湿った手拭いを入れ、西の方向に走り出した。 大阪の外れまで来たのはいいのだが、僕の家も大阪の外れにある。東の外れから西の外れまで、ペダルを回さなくてはならない。 それも陽が落ちるまでには帰りたい。何故なら、夜道を一人自転車で走るのは、昔からどうも苦手である。 どうしてなのか何か虚しい気持ちになってしまうからだ。だから急がなくてはならない。 僕のママチャリはギシギシとチェーンが歯切れ悪く噛み合う音を立てながら、猛スピードで前へ前へと進む。 女子高生にオバハン、野球少年などブッチ切りである。自分で言うのもどうかと思うが、俺は早い。
「どけっ、どけっ、どけっ」
そんな自尊心の強さが悪い結果を生んでしまったのか。
「ビリッ、ビリッ、ビリッ、ガッシャーン」
瞬く間の大転倒劇であった。僕のリーバイス501の右裾がチェーンに巻き込まれ、 大きな穴が開いてしまい、右の足首からは出血が確認された。それも下校途中のピチピチの女子高生の目の前での出来事である。 今の世の中、誰も手を差し伸べてはくれない。チラッと横目で僕の恥ずかしい姿を見ながらも、女子高生は楽しそうに通り過ぎて行く。 それでも僕は右足首に少し湿った手拭いを巻き付けて、まるで何も無かったかのように走り出した。しかし、足が痛い。何処かで癒されたい。 そんな時、小学校時代の僕の友達が、先ほどの事故現場付近の自転車置き場で働いていることを思い出した。
「おお、働いてる。働いてる。」と声を掛けて、コーヒーでも飲みながら久しぶりにゆっくり話したかったが、 白髪頭で必死に働いている彼に声を掛ける事も出来ずに、遠くから見守るだけで通り過ぎてしまった。 すっかり日も暮れかけて、必死にペダルを漕ぎながら「あの時、声を掛ければ良かった」と何度も思ったが、 もう戻る事は出来なかった。

やっとの思いで、自宅近くまで戻ってきた頃には、すっかり暗くなっていた。一日も終りかけである。 僕の休日も終わりが近づいている。
「何か煮え切れん休みやったなあ」そう思いながら、空を見上げると 「シュゥゥゥーン」と図太い音を微かに響かせて、派手な照明に包まれた関空行きのジェット機が偉そうに 横切って行った。「次の休みは何処まで走ったろうか」そう思いながら自転車の鍵を抜いた。

P.S. ファンダンゴでは何があっても、必死に走り続けることが出来る
「関西在住の素晴らしき若手バンド」 を大募集中です。
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(写真/文 加藤鶴一)

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