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ウルトラ募集

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#87 2006年の終わりに



  あれ程にギラギラと輝いていた夏の陽も、いつの間にか知らん顔して何処かへ行ってしまっていた。 そんな事にも気付かずに、平々凡々と日々を過ごしている僕は、駅まで続く見慣れた景色の中で、 昨日からの雨がまだ降り続いている。こんなにも急激に寒くなるものなのかと思いながら、 昨日より一枚厚着をして家を出た。先週までは、こんなに寒く無かったはずなのだが、 ちょこちょこと雨が降るたびに少しづつ寒くなり、昨日からの雨でそれがピークに差し掛かったようだ。 降っているのか、降っていないのか、どちらとも取れない霧のような雨。 黒いのか、白いのか、はっきりしないまま風に流されている雨雲。すっかり葉が落ちて、 ガリガリに痩せ細ってしまった街路樹。背中を丸めて通り過ぎる人々。いつもの見慣れた風景が一転して灰色に染まっている。 僕はそんな景色にウキウキしながら、駅へと続く道を楽しんでいる。 間違い無く、この町にもようやく冬が訪れたのだ。そんな喜びを胸で噛み締めつつ、駅前に立っていた。

この寒さのせいか、いつもはごった返す駅前も、日曜日だというのに人はまばらだった。 そこで一際目立っている犬を連れた一人の少年に出会った。彼は何と僕と同じダウンジャケットを 身に付けているではないか。普段なら、そのまま通り過ぎるのだが、何だか親近感が沸いたので、 その少年が連れている犬の首を撫でてみた。すると少年は「おっちゃん、可愛いやろ。ポチっていうねん。」 と話しかけてきたので、僕も「ジャンパー、お揃いやなあ。」と声を掛けてみた。 その一言が命取りであったと気付くのは、その数分後だった。そこから永遠に続く少年の 散弾銃のような取り留めのないトーク、彼の愛犬による僕に対する執拗なまでの股間攻めを 誰が予想出来ただろうか。やはり昔から、寒い冬に子供と犬だけは元気なのだ。 そんな事も楽しみつつ、僕はビチョビチョになったジーパンの股の部分を気にしながらも 、少年と別れを告げ、駅のプラットホームで電車を待つことにした。

2階部分にあるプラットホームは、冬の訪れもあり、北風にさらされている。 今朝がよっぽど冷えただけあって、辺りには冬着に身を包んだ老若男女が入り乱れている。 駅のホームって寒いなあと思った瞬間に急行電車が到着した。急行電車は通勤ラッシュ並みに混雑していた。 それは仕方がない。せっかくの日曜日なのだ。少しでも早く目的地に向い、 その目的地でこの冬の訪れをゆっくり楽しみたいのだろう。 僕は急行列車を尻目に余裕で座れる各駅電車を選んだ。ゆっくりと座席に腰かけ、 この冬色に染まってしまった町並みを眺めながら進みたかったのである。僕の前には女子高生。 ピンク色に染まった頬、首に巻かれた真っ白なマフラー。彼女は僕の背中に広がる冬の景色を眺め、 僕は彼女の背中に広がる冬の景色を眺めている。だから、たまに視線がバッチリと合ったりする。 そんな時は、わざとらしく目を逸らしたりして。そんな一見穏やかそうに感じた車内も、 何かを切っ掛けにパッと雰囲気が変わることがある。突然、隣のおばちゃんの携帯電話が大音量で鳴った。 着信音は「大きなノッポの古時計」だ。そのゆったりした着信音からは想像出来ない程の勢いで、 おばちゃんは怒鳴り出した。「おっさん!ええ加減にせえよ!お前、いつか殺したるからな!」 見た感じでは上品そうに見えるおばちゃんだが、永遠と電話の相手に大声で説教している。 また、相手側の声が我々乗客に丸聞こえなのも面白い。「いや〜、そんなつもりやなかったんやあ。」的な 謝罪の言葉が車内に響いている。ただの痴話喧嘩なのだろうが、執拗以上のおばちゃんの攻撃力の凄さと 言葉の端々に見え隠れするユーモアーに少なくとも僕は敬意すら感じた。また最後に怒鳴った言葉が 「お前、寒なったから風邪ひくなよ!風邪ひいたら殺したるからな!」だったのである。 殺伐とした言葉の中にも愛が感じられるじゃないか。その後、おばちゃんは電話を切り、 物凄く勝ち誇った顔をして僕の顔を覗き込んだが、僕は知らん顔して女子高生の方をチラッと見た。 僕はこの冬の訪れの記念すべき日に、素晴らしいライブを観させてもらった気持ちになって電車を降りたのだった。

家を出発してから20分しか経過していないのに、これだけの出来事に遭遇できた僕は正真正銘の ラッキーマンである。2006年も残り少しだと世間は騒いでいるが、今日の感じから考えると、 まだまだ色んな事が起こりそうだ。そんな事を考えているだけで胸が騒でくる。僕はたっぷりと 残されたこの2006年をどのように楽しもうかと思いながら、駅の改札を通り過ぎた。 屋外に出ると、昨日から降り続いていた雨がすっかり止んでいた。
(写真/文 加藤鶴一)

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