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バンド募集

20th本

ウルトラ募集

with COBU
尊敬すへきドラマー早川コブちゃん(KIRIHITO)と。

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#120 一杯のかけ蕎麦



夏も終わりかけたある日、仕事の途中で休憩時間を貰った俺は、色々と悩んだ末、商店街にある蕎麦屋で 食事をする事に決めた。「色々と悩んだ」というのは、金欠状態の昨今、自分の出っ張ってきた腹に、 残りわずかなお金を支払ってまで、更に物を詰め込んでも良いものかというのが、最初の悩み。 次に襲い掛かってきたのが、いやいやお腹が減っていては気持ちが荒くなるし、仕事もはかどらないという 意見をよく耳にするので、ここは何でもいいから腹に入れておいた方が世間一般的に正しいのではないのか というのが、次の悩み。
それではどうすれば良いのか、そこらで賞味期限ギリギリで半額になったパンを買って、 公園なんかで鳩と分け合うのも面白いかとも考えるのだが、それはそれで寂しすぎるので、 ここはちょっと奮発してどっかの店屋で空腹を満たして良いものかというのが、その次の悩み。 安価で空腹を満たしてくれて、尚かつゆっくりとくつろげる店屋と言えばどこなのか、 これがその次の次の悩み。大した悩みではないかもしれないが、こんなに悩みが積み重なると、 憂鬱になるし、せっかくの休憩時間も無くなってしまいそうなので、ここは男らしく決断に踏み切る事にした。
蕎麦や。蕎麦しかない。旨い!安い!早い!絶妙の3拍子。まるで吉野屋の牛丼のキャッチフレーズのようだ。 おっと、吉野屋の牛丼という手もあったな。しかし、俺の頭の中は既に蕎麦で埋め尽くされている。 吉野屋には申し訳ないが、今日の俺は蕎麦。蕎麦が今日の俺だ。蕎麦屋は蕎麦屋で色々あるが、 どっちの蕎麦屋にするのか、これが最後の悩み。どっちの蕎麦屋と言うぐらいだから、 俺の頭には2軒の蕎麦屋がピックアップされている訳だ。一つは立ち食い蕎麦屋で、かけ蕎麦が220円、 もう一つは割と老舗の蕎麦屋で、かけ蕎麦が350円。
130円の差はデカイ。ガリガリ君が2本買える 計算になる。どちらにしようか。立ち食いの方は、立ち食いと言えど椅子があって座っては食えるのだが、 何だかせかせかとしている。老舗の方は、新聞、雑誌、テレビにマイテーブルまで付いてくる。 どっちにしようか。もう悩んでいる時間はないぞ。俺は自分にそんな呪文を唱えながら、 ガリガリ君2本分をドブに捨て、老舗の蕎麦屋の暖簾をくぐった。

「いらっしゃ〜い」桂三枝ばり声援が飛び交う中、俺はテレビの前のベストポジション席を確保した。 「は〜い、何しましょう!」いつもの出っ歯の店員が注文を取りに来る。俺はいつもより低い声で 「かけ蕎麦を下さい」とダンディーに返した。隣のテーブルには中年カップル。後ろのテーブルには グループ交際的老人4人組。やはり、いつ来ても味のある店だ。更に店内を見渡してみる。 すると、斜前のテーブルから視線を感じたので、そっちの方を見ると、ちょうど俺と斜向かい合わせな 感じでタランティーノ似のオッサンが座っているのだが、何故かオッサンは俺を睨みながら、 ずっと生ビールを箸でかき混ぜている。最初は、知り合いかとも思ったが、どうも知り合いではなさそうだ。 俺はオッサンの挑戦的な視線に耐えきれず、不覚にも目を反らしてしまった。すると、そのオッサン、 実に嬉しそうにクスクスと笑いよる。悔しいが仕方ない。そのオッサン、完全にぶっ飛んでいる。 しかし、このまま引き下がる訳にはいかない。俺はテレビを見ている振りをしながら、 オッサンの様子を探る事にした。

テレビでは、阪神対横浜戦が映っている。俺の真ん前のテーブルでは、店の主人がそれを楽しんでいる。 主人の横のテーブルで、オッサンはギラギラした視線を辺り構わず投げかけながら、 生ビールをかき混ぜている。
「はい、はい、お待たせね〜」出っ歯の店員がオッサンの席に天ザルを 運んできた。天ザルだ。1100円もする高級品だ。それに生ビールの500円を足せば1600円にもなる。 オッサンは急に笑顔になって、天ザルを突つき出した。
普通、天ザルと言えば、テンプラと蕎麦を比較的 交互に天ツユに付けながら、
優雅に食べるものではないのか。オッサンはまずテンプラだけを 超ハイスピードで食い尽くしたかと思えば、それから蕎麦を口一杯に詰め込んでクチャクチャクチャクチャ している。何故か蕎麦ツユはいっさい使わない。全てを平らげたかと思いきや、蕎麦ツユを一気飲みし、 間髪入れずにさっきまで箸でかき混ぜていた生ビールまでも一気飲みしてしまった。
息つく暇もない見事な 瞬間芸だったが、オッサンは満足していない。何かブツブツと言っていたかと思うと、隣で阪神戦を 楽しんでいる主人に向かって
「生ビールと鍋焼きウドンやあ!」と、かなりのハスキーボイスで注文した。
だが、主人は主人でオッサンの方を一切見る事もなく「オイッ!注文や!」と店員に命令した。 すると、出っ歯が飛んできて「はい、はい、生ビールと鍋焼きね!」と困った顔で応じる。 オッサンはすぐに運ばれてきた生ビールをかき混ぜながら、また俺の方を睨んでいる。俺はさっきの主人の 対応を見習って、テレビを見てる振りをする。しばらくすると、オッサンのテーブルに鍋焼きウドンが 運ばれて来た。案の定、オッサンは笑顔になり、鍋焼きウドンを突つき出した。
普通、鍋焼きウドンと言えば、 熱々を楽しむ為の一品ではなかったのか。
ところが、オッサンは超ハイスピードでウドンだけを食い尽くしたかと 思いきや、次の瞬間には熱々であろう鍋の中に水を流し入れ、それを箸でかき混ぜている。
そして、それがすっかり冷めたと思われるタイミングで、鍋を両手で持ち上げて一気飲みを披露した。 それで満足してくれと店全体が熱望している雰囲気の中、
オッサンはギラギラした目をしながら、 野球観戦中の主人に向かって
「助六やあ!」と更に注文したのだった。
助六とは、巻寿司とイナリ寿司の ハーフ&ハーフ。
さて、次はどんな楽しみ方をするのだろうか。
しかし、俺の休憩時間は完全にタイムオーバー。行かなくてはならない。
オッサンもオッサンだが、 かけ蕎麦一杯で一時間近くも粘った俺も俺だ。
今日のところは引き分けという事にしよう。 今回学んだ事は、何でも人それぞれ
色んな楽しみ方があるっていう事。いやあ、楽しかったね。
しかし、あれだけ悩んだ末に食べたかけ蕎麦の味は全く覚えていない。
(文:加藤鶴一)

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