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バンド募集

20th本

ウルトラ募集

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今年1年有難うございました!!

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#123 夢のような出来事だ。



ある良く晴れた日の昼下がり、僕はマンションのベランダから町の景色を眺めていた。世の中は年末に差し掛かろうとしているが、 そんなバタバタしているような空気はあんまり感じられない。風はゆっくりと流れ、雲は少しづつ微妙に形を変えながら移動している。 いつもは騒がしい大通りには車がほとんど走っておらず、いつもは騒がしい目の前の工場も今日は何故だか静まり返っている。 ただ、ここには路線バスのゆったりとした分厚いエンジン音が心地よく響いているだけだ。なんて平和なんだ。 気になる事と言えば、さっき昼食に食べたホワイトシチューが腹にもたれているぐらいで、僕はそんなゆったりした空気を感じながら、 ハサミ片手にベランダで栽培している青葱の手入れをしている。そんな何でもない平和な感覚が、 ゴォーという恐ろしい地響きと共に覆されてしまった。

ゴォーーーー!!!僕はビックリして、さっきまで手にしていたハサミを放り投げ、ベランダから部屋に入り、 コタツの中に逃げ込んだ。まるで阪神大震災の時のようだった。僕はドキドキしながら、地響きが止まるのを コタツの中で待ち続けた。ゴォー!ギシギシ!ガタガタ!あれからどのくらい経ったのだろうか。 すっかり地響きが止んだところで、ようやくコタツから抜け出し、ベランダから町中を見渡してみた。 不思議な事に、町には全く異変がなかった。駅前の高層ホテルも駅もデパートも無事で、 電車や車や人さえも平気で僕の目の前を横切っている。挙げ句の果てには、鳩さえもまるで何もなかったかのように、 隣の家のベランダから僕を見ながら、プロッフォープロッフォーと囁いている。今の強烈な地響きは何だったのだ。 夢だったのか。そんな思いで遠くを眺めていると、突然に向こうの方で古びれた3階建てのアパートが音も立てずに 崩れだした。「ほらっ!現実や!」僕は急いで自転車に跨がって、倒壊したアパートまで全力で走った。 ようやく現地に辿り着いた僕は、救助活動をする為に、何故か消防服を身にまとい拳銃を持って、 アパートの中に侵入した。

「誰か、いませんかー!誰か、いませんかー!」力一杯叫んでいると、奥の方から女性の声がした。 僕は瓦礫の中を一歩一歩慎重に進む。ようやく女性の居る場所まで辿り着いた時、突然にその女性が叫んだ。
「あれっ、鶴ちゃんやん!久しぶり!元気!」
その女性の顔をよく見てみると、遠い昔に交際していた彼女だった。
「うわー、こんなとこで会うとわ!久しぶり!元気そうやなあ。」
「あんた、やっぱりアホやなあ。アパート壊れて、 元気も糞もないでえ!」
彼女は額から血を流しながらも、相変わらずの減らず口を叩くのだった。
「それよりなあ、今日から寝るとこないから、あんたとこに何日か泊めてえや!」
「いや、もう俺も結婚してるし、無理やわあ。」
「あんた、相変わらず冷たい男やなあ。こんな血だらけの私見て、どうも思わんの!」 そんな風に血だらけの彼女から強く言われて、僕は反論できずに
「うーー、そしたら明日、十三の駅前で待ち合わそうや。」
と、苦し紛れに答えたのだった。

それから一夜が明けて、僕は十三の駅前で彼女が来るのを待っている。僕の心は期待と不安でドキドキしている。 駅前は昨日の事件がまるで嘘だったように、人でごった返していた。幸せそうに手を繋いでいる恋人達、 旅行鞄を重そうに抱えている観光客、居酒屋の客引き、学校帰りの高校生、泥水状態のサラリーマン、 人をかき分けながら進んでいる自転車、パチンコ屋、饅頭屋そしてタバコ屋。僕の周りのもの全てが 何事も無かったかのように動いている。しかし、待てども待てども、彼女は来ない。昨日、あれだけ血を 流していたのだから、大事に至ってしまったのかも知れない。僕は大通りまで走って、車を探す事にした。 偶然にも、そこにエンジンキーがささったままのタクシーがあったので、すぐにそれを走らせた。 僕は車を盗んだ事がバレないように、運転手用の帽子をかぶり制服のジャケットを羽織って、 タクシーの運転手に成り済まし、高速道路をブッ飛ばしている。時速300キロは出ているのだろうか、 F1レーサー顔負けのハンドルさばきで、ようやく潰れてしまったはずの彼女のアパートに辿り着いた。 しかし、不思議な事に、そこにはアパートの残骸どころか、何一つ残っておらず、完全な更地になっており、 その隅っこの方で子供が野球をしているだけだった。僕は何とも言えぬ悲しい気持ちになって、 大声で泣きながらトボトボと行く当ても無く歩いているのだった。

そこでパッと目を覚ました。うかつにもコタツで眠ってしまっていたのだ。とても長い夢を見ていたはずだが、 時計を見ると15分しか経っていない。15分という短い間に、こんなにも内容の濃い夢を見ていたのか。 恐るべきコタツの威力。しかし、まだ心臓がドキドキしている。夢の続きが見たかったが、 これだけ長い間生きていると、もう一度目を閉じたところで、夢の続きを見る事が出来ない事ぐらい知っている。 僕はあきらめて、ベランダで栽培している青葱に水をあげる事にした。良く晴れた昼下がり、 ベランダからの景色は普段と全く変わりがなかった。

さて、今年も終わろうとしている。まるで夢のような一年だった。しかし、何でこんなにも時間が経つのは早いのだろうか。 今年もあと30日、残された数少ない一日一日を精一杯楽しむしかないなあ。コタツで昼寝してる暇もないなあ。
(文:加藤鶴一)

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