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takashimaya
『難波のシンボル的存在の難波高島屋。
南の方に住む人間は必ずこの前を通過し て、
難波の街にくり出すのだ。それにしても厳つい外観。
何度も改装し ている が、その外観は昔のままである。』

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吠えろ!ファンダンゴ!!
#170 難波の話



10月に入ってからというもの、雨が降る度に少しづつ寒くなってきて、気が付けば街中が冬の装いに 代わってしまっていた。今だにTシャツ1枚で歩いているのは、この世で僕だけじゃないのだろうか。 小学生の我慢自慢でもあるまいし、もう少し色んな事に敏感になりたいといつも思う。
夜明け前に降り出した雨が、まだシトシトと降り続いている。それにしても寒い。何故、家を出る時に、 上着を羽織って来なかったのだろうか。僕は世間から一人取り残されたような気持ちになって、 難波の街を歩いている。ちょっと前までは傘を持つのが嫌いで、このくらいの雨なら平気で濡れながら 歩いていたのだが、この頃はちょっとの雨でも傘がないと、何もかもが億劫に感じるようになってしまった。 しかし、寒い。傘を持つ前に、何故上着を持たなかったのだろうか。
この寒さを紛らわさせる為に、 今僕は何をすべきなのだろうか。上着を買えばいいのか。安物の上着を買うぐらいの小銭なら持ち合わせている。 しかし、それだけは僕のポリシーが許さない。ちょっとだけ先ほどの話に戻るが、雨に濡れるのが 大嫌いになった僕が、例えば傘を持っていない時に突然の雨に襲われたとしても、傘は絶対に買わない。
いくら目の前にコンビニがあったとしても、傘は買わない。そんなものは自分が責任を持って事前に 用意しなければならないものであり、金を出せば何でも簡単に解決できると思ってはならないのである。 では、この寒さをどのようにしてやり過ごせばいいのだろうか。ほら、あるやんか。 体がホカホカしてくるやつ。
ついでに心もホカホカしてくるやつ。 体も心も温もって、一石二鳥なやつ。
答は、酒だ。

時間に余裕のある僕は、久しぶりの難波で昼間っから酒を飲む事に決めた。けして体が アルコールを欲している訳ではない。寒さから身を守る為に、仕方なく飲むのである。 なるべく早く温まりたい。僕はその一心だけで、酒の匂いのする方へ、
酒の匂いのする方へと、 足を走らせた。
早く体と心を温めたかった僕は、大阪の酒好きなら誰でも知っている老舗の 安居酒屋に入った。年期の入った暖簾をくぐると、すぐにカウンターの向こうから粋のいい声が飛んできた。
「いらっしゃい!」
さすがは難波の居酒屋、気合いの入り方が違うぜ。
「焼酎芋のお湯割りと湯豆腐を下さい。」
「へいっ!」
実に気持ちのいい受け答え。 ねじり鉢巻が最高に似合っている親父は、見事な要領で注文の品を運んで来た。 僕はすぐに焼酎を口に含んだ。口中が温かくなると同時に芋の匂いが鼻から抜けた。 次は、ちょっと多めに啜ってみる。
すると、焼酎は喉元を刺激して、ゆっくりと食道を降りていき、 胃の中でパッと広がった。湯豆腐を突つきながら、焼酎を流し込む。そして、タバコを1本。 何から何までが旨い。これは、上着を忘れて正解だったんじゃないか。 僕の体は、さっきまでの寒さが嘘だったように、熱を発し出した。こうなると、もう止まらない。
「すいません。おかわりを下さい。」
「へいっ!」
3杯目を飲み干したところで、頭まで熱くなってきた。 これで止めるのが正解なのか、もう1杯飲むのが正解なのか、ここが運命の分かれ目である。タバコを吸いながら、 もう1杯頼むかどうかを考えている時、となりに座っている老人とねじり鉢巻が難波界隈の 昔の様子について話し出した。そういう部類の話に目がない僕は、焼酎をもう1杯注文する事にした。
「昔、そこに大きな喫茶店あったやろ。吉本の芸人がよお来とったとこや。」
「ああ、あれでんな。あれ?名前何でしたっけ?」
「もう忘れたがな。今、ホテルが立ってるとこやん。」
「あこも昔はずっと商店が続いてましたもんね。」
「兄ちゃん、いくつや?」
「僕、今46です。」
「そしたら、昔の難波花月知ってるやろ。」
「はい、よく連れて行ってもらいました。」
いつの間にか、気がつくと、僕も老人とねじり鉢巻の会話に引きづり込まれていた。 非常に楽しい話で、いつまでも聞いていたかったが、ねじり鉢巻の顔が二重に見えてきたので、 僕はとんでもない事になる前に店を出る事にした。

外に出ると、すっかり雨があがっていた。酔いのせいもあってか、このまま帰りたくなかったので、 僕はちょっと難波の街を散歩してから帰る事にした。
さっきの居酒屋での話を思い出しながら歩いていると、 僕にとっての難波での思い出が次々に蘇ってくるのだった。小学生の頃なんかは、難波が日本の中心だと思っていた。 難波に出かける時には、必ず他所行きの服を着せられたものだった。
楽しかった高島屋の屋上、 大好きだった南海ホークスの本拠地大阪球場、憧れの
スターに会えた難波花月、この世で一番美味しいと 思っていた自由軒のカレー、
ヤクザ映画しか見た事のなかった映画館。中学生になると、友達同士で遊びに 来るようになった。それだけでちょっと大人になった気分になったものだが、
ヤンキーに絡まれないように 細心の注意を払って、ビビリながら歩いたものである。当時、道頓堀に3枚1000円でTシャツを売る店があって、 そこのTシャツを着る事が、中学生だった僕らの最先端のお洒落だった。
高校生になった頃には、 もう頻繁に通うようになっていた。黒門市場でアルバイトを始めたのもあるが、学校の友達が一番集まりやすい場所が 難波だった。
だから、遊ぶとなれば、必ず難波だった。いつもギラギラ輝いていて、何もかもが輝いて見える 宝箱のようなイメージがここにはあった。それまでが世間知らずだったせいもあるが、ここで見るもの触れるもの 全てが楽しくて楽しくてしょうがなかった。だから、ずるずると引き込まれて、そのうち毎日のように 通うようになった。特にこれといってする事もなく、何気なく遊んでいただけだった。 ただそれだけだったが、僕はこの街に色んな事を教えてもらった。
酒、音楽、女の子、映画、ファッション、 今現在興味ある物全てを、この街でこの頃に吸収したんじゃないだろうか。言ってみると、僕の人生の礎が 構築された街なのである。僕はあの頃を思い出して、難波の街をゆっくりと歩いてみた。
北極のアイスキャンディ、551の豚まん、居酒屋百番、100円うどん、
ロック喫茶ビートルズ、 焼き鳥五えんや、角座、純喫茶エデン、金龍ラーメン、
千日会館、自由軒、テアトルA&P、 難波花月、千日堂。
歩いていると、数えきれない位の思い出が、蘇っては消えたていった。
あの頃と街並は少し変わったけれども、街の雰囲気はそんなに変わっていないんじゃないのだろうか。 そう感じた瞬間、何か安心して、急に家に帰りたくなった。

また雨が降り出した。酔いが醒めてきたのか、再び寒気に襲われた僕は、さっきの居酒屋に 大切な傘を忘れてきた事に気付いた。傘を取りに戻ろうかとも思ったが、また飲んでしまいそうな 気分だったので、そのまま濡れながら難波駅までの道を帰る事にした。
その夜、昔の仲間と遊んでいる夢を見た。途中までは楽しい夢だったが、
夢はこんな感じで幕を閉じた。 仲間と別れた僕は、窓のないヘリコプターを一人で操縦している。窓がないので、 寒くて寒くて仕方がない。あまりの寒さに耐えきれなくなった僕は、自分の操縦している ヘリコプターで、自宅のマンションに突っ込んでしまうのだった。結局、翌朝目を覚ましたら、 やっぱり風邪をひいていた。
季節の変わり目は気をつけなければならない。


(文:加藤鶴一)


*東日本大震災義援金に関して*
ファンダンゴ/村上率いる物資直送チームが、
皆様から預かったファンダンゴ常設募金箱の
お金を物資に代えて、11/5と11/6に
南相馬/よつば 保育園、気仙沼/双葉保育園、
大船渡/大船渡中学校に向かう予定になっています。
その詳細は追って、来月のこのコーナーか
ファンダンゴ・スタッフ・ブログにて
お知らせしますので、引き続き「ファンダンゴ常設募金箱」への
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