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バンド募集

ウルトラ募集

TOILET
『トイレ、一見そこは何の争いも起こるはずのない天国のような場所である。
しかし、このひとりぼっち完全密室で僕は何度も戦争を体験してきた。
自分と自分との戦争である。誰も助けに来てはくれない、
いや助けを呼ぶ事の出来ないこの空間で、これ以上悲劇を起こさないように、
僕はまだまだ修行 しなければならないようだ。』

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受け付けています。お気軽にお問合せ下さい


吠えろ!ファンダンゴ!!
#173 ウォッシュレット



夜更けまでお酒を飲んで、そのままファンダンゴで少し寝てから、何とも表現出来ぬ二日酔いの 気怠い感じを背負いながら、僕は陽光の眩しい街を歩き出した。今日は久しぶりの休日である。 二日酔いに負けて、せっかくの休日を無駄にする訳にはいかないのである。この体内に残留した アルコールのお陰で布団から動けずに、大切な休日を通算何日無駄にした事か。 その度に後悔しては、涙を流してきたのである。もうそんな無駄な涙を流したくはない。 だから、僕は最後の力を振り絞ってまでも、無理矢理歩くのだった。今日の目的は、 以前から一度行きたかったスーパー銭湯に行く事。これは前々から心の中で決めていた。 このまま電車に乗れば簡単に目的地には到着できるのだが、僕はこの朝の神々しい光の中を 歩きたかったので、何となく目的地の方角に歩き出したのだった。
冬の朝の空気は澄んでいて、非常に美味しく感じられる。僕は何度も深呼吸を繰り返した。 そうする事で体に残留しているアルコールがどんどん浄化されていくような気がするのである。 更にコンビニに立ち寄り2Pの天然水を買って、歩く道すがらガブ飲みを繰り返した。 これも体内に残留したアルコールを薄める為の努力である。十三から淀川を越えて、 梅田の手前まで来た。淀川を右手に見ながら歩いている時、野鳥の群れが水面で楽しそうに遊んでいた。 その光景を見た僕は、早くこの二日酔いを治さなければと言ういう気持ちが更に高まってきたのだった。 頭はまだハッキリとは回っていなかったが、少しは冴えてきた感じがする。足元はまだ少し宙に 浮いている感じだが、ちょっと前よりはしっかり歩けてきた気がする。

何とか梅田に到着すると、繁華街では多くの人が急ぎ足で行き交っていた。
それを横目に僕は 少しフラつきながらも、ゆっくりと一歩一歩を噛み締めるように必死に歩いてみる。 まだ正常な動きではない事は、自分でも何となく分かる。そんな自分の醜態を隠すかのように 普段通りを装って歩いてみるのだが、なかなか真っすぐには歩けない。そんな僕の事を見て、 行き交う人みんながあざ笑っているかのように思い始めた。これはダメな傾向だ。完全な被害妄想だ。 誰一人として僕の事を、気持ちの悪い酔っぱらいだなんて思っている訳がない。
僕は気を落ち着ける為に、コンビニで買った水を体に流し込んで、一呼吸するのだった。 すると、スッーと何かが引いたように冷静になって、周りを見渡せるようになる。みんな必死に 前を向いて歩いてるだけじゃないか。
梅田から電車に乗っても良かったのだが、もうこれ以上人ごみの中を 歩くのは無理だと思ったので、僕は人目を避けて裏通りから裏通りへと進んで行くのだった。 しばらく歩くと扇町公園に突き当たったので、ここで休憩する事にした。
ちょっとだけでも眠れば、この二日酔いも少しは楽になるのではと、ベンチに仰向けになり、 真っ青に澄んだ冬の空を見上げた。大きな青いキャンパスの中を綿菓子のような雲がゆっくりと形を変えながら 横切っていく。それをしばらく見ているうちに、いつの間にか眠ってしまい、僕は子供のキャッキャッした声で 目を覚ました。時計を見ると11時前だった。まだ楽勝だ。時間はたっぷりと残っている。 ちょっと眠れば楽になるもので、僕はベンチから起き上がって、水を一気に飲み干し、タバコに火をつけて、 これから先の予定を考える事にした。
もう歩くのも飽きてきたので、最寄りの天満駅から 電車に乗ろうかとも思ったが、せっかくここまで来たので、どうしても天神橋の商店街を歩きたくなった。

賑わっている商店街ほど面白いものはない。酔っているなら尚更だ。
僕は真っ先に薬屋に入った。 酔い醒ましの薬を買う為ではなく、急に歯ブラシが欲しくなったからである。明るい店内には、 たくさんの種類の歯ブラシが所狭しと並んでいた。僕はその一つ一つを手に取って、どれを買おうかと 吟味するのだが、まだ酔っているせいなのか、なかなか決められないでいた。
「歯ブラシ一本の為に、いったい何時間費やすつもりなのだ。」僕の正常な脳の方がそう言うのだが、 酔ってる方の脳は「アレも欲しいし、コレも欲しいし、ソレも欲しい。」と言うのだ。 結局、たかが歯ブラシでウジウジと悩んでいる自分が嫌になって、何も買わずに店を出た。
何だか情けない気持ちになって歩いていると、今度は急に靴下が欲しくなってきたので、靴下屋に入った。 ここではウジウジせずに男らしくスパッと欲しい物を見つけるつもりだったが、ここでもまた悩み抜いた挙げ句に、 今自分が本当に靴下が欲しいのか分からなくなって、結局何も買わずに店を出た。こうなると何か買わなくては 気が済まない。そう思い込んで、長い商店街を端から端まで歩いてみたのだが、今度は欲しい物が全くない事に 気付いてしまった。
さあ、どうしようか。そう考えた瞬間、ようやく本来の目的を思い出したのだった。 僕の目的は商店街で買い物をする事ではなくて、スーパー銭湯に行く事だったのだ。そんな事さえ忘れさせる 残留アルコールの怖さよ。もう1時を過ぎてしまってるじゃないか。冬は日が落ちるのが早いぞ。 急がなくてはいけない。時間までも忘れさせてしまう残留アルコールの怖さよ。十三を出てから4時間も 僕は何をしていたんだ。僕はスーパー銭湯への道を急ぐ事に決めた。電車でスーパー銭湯への最寄り駅に 到着した僕は、急に空腹を感じた。そう言えば、何も食べていなかった。駅前にはたくさんの飲食店が軒を 並べている。ここで何かお腹に入れておかなければ、本気で銭湯を楽しむ為の力が湧かないはずだ。
僕にとっての銭湯とは、自分自身との戦いなのだ。さて何を食べるか。腹は減っているが、 二日酔いなので、しっかりと判断しなければ、後で後悔する事にる。中華料理はヘビーやし、 カレーは気分悪くなりそうやし、ラーメンもしんどい。
ここでも大変悩んだ挙げ句、 僕はようやくウドン屋の暖簾をくぐった。
これが悲劇の始まりだったのだ。

注文した釜揚げうどんは美味しかった。それを食べ終わった僕はトイレに行きたくなり、席を立った。 これは大の方である。奇麗なウォッシュレット付きの広々したトイレで、僕は安心して用を足していた。 昨晩のアルコールを多量に含んだ便を排出した僕は、心も体も軽くなった気持ちで、 ウォッシュレットのスイッチをオンにした。心地よい温度の温水が僕のお尻にピンポイントで命中している。 実に気持ちいい。これだけで心も体も奇麗になりそうだ。
悲劇はここからだ。もうウォッシュレットの仕事も 終わったので、手元にあるオフのスイッチを押したのだが、まるで止まる気配がない。今度は力強く押してみる。 でもまだ止まる気配がない。何度も何度も押してみる。止まらない。
オン、オフ、強弱のツマミを交互に 押しまくるが、全く反応してくれない。
ウォッシュレットは平気な顔をして、僕のお尻を直撃し続けている。
店員さんを大声で呼ぶのは恥ずかしい。これはどうしたものか。二日酔いの頭で考えてみるものの、 さっぱり名案が浮かばない。このままお尻を持ち上げるしか方法はないのか。 でもそうすると、服もトイレも水浸しになるのではないか。
電源コードを引き抜こうかとも思ったが、 電源コードらしきものも見当たらない。その間もウォッシュレットは僕のお尻を刺激し続けている 。だんだんお尻が痛くなってきた。どうすればいいんだ。もう最後の手段だ。謝るしかない。
お腹が痛くて痛くて仕方がない時、みんな謝るじゃないか。僕は神様に謝った。 「いつも飲み過ぎてゴメンなさい。もう朝まで飲みません。二日酔いのみっともない顔で街を歩きません。 どうか許して下さい。南無阿弥陀。」すると不思議なもので、次の瞬間ギュルギュルと大きな音を 立ててウォッシュレットは完全に止まったのだった。一見楽園からの使者に見えるウォッシュレットが、 ちょっと狂うとこんなに脅威だったとは・・。
この事件の後、二日酔いのせいなのか、 ウォッシュレットせいなのかは
分からないが、夜中まで調子が治らなかった。

(文:加藤鶴一)


*東日本大震災義援金に関して*
2014年春頃に被災地に向かう予定です。
その詳細に関しては、また改めて報告を
させていただきますので、
引き続きのご支援を宜しくお願いいたします!!






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