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バンド募集

ウルトラ募集

SAKURA
『日本列島を震撼させた大雪がまだ記憶に新しいというのに、
今日は打って変わってまるで春のような気候だった。
写真は自分の一年に一度の晴れ舞台を前に
ツボミを精一杯に膨らませている僕が好きな桜の木。』

※ファンダンゴでは、各日のチケットの電話予約・E-mail予約を
受け付けています。お気軽にお問合せ下さい


吠えろ!ファンダンゴ!!
#174 スノーボード



今、世間はオリンピックで盛り上がっている。いわゆるソチオリンピックである。
興味がない訳ではないが、 夜遅くまで眠いのを我慢してまで観戦しようとまでは思わない。ただ僕のように特別興味はなくても、 テレビをつければオリンピック、
ラジオをつければオリンピック、新聞を開けばオリンピックという具合に、
オリンピックの情報はどこからともなく勝手に入ってくる仕組みになってしまっている。 なので、こんな僕でも特に意識する事なく、気がつけば、白銀の世界の中で繰り広げられている競技を、 手に汗握りながらテレビの画面に釘付けになっている事がある。
しかし僕の場合は、選手の華麗なプレイに感動する傍ら、それ以上に余計な事を考えてしまうのである。 何故か、雪や氷に関わるスポーツを見ると、面倒臭い気持ちになってしまうのだ。恐らく大概の人は 人生で一度ぐらいスキーやスノーボードやアイススケートを経験した事があると思うのだが、 僕にとってはそれに関わる全てが面倒臭いイメージしかない。
まず、スキーやスノーボードをする為には わざわざ雪がある山に行かなければならない。何時間も何時間もかけて、雪だけでも大変なのに、 それに加えて山だ。
それだけで面倒臭いのに、その上それに見合った靴や板を借りなければ遊べないのである。 あ〜、面倒臭い。貸し靴は大概湿っていて冷たいし、そんな靴に履き替える自体が面倒臭い。 余裕で楽しむには、それなりのスキーウェアも必要になるみたいで、その為にわざわざスポーツ用品店に行くのを 想像するだけで面倒臭い。
高校生の時に長野のスキー場に隣接しているペンションで2週間程アルバイトした事がある。 その時でも友達は休憩時間に喜んでスキーを楽しんでいたが、僕だけは3日ぐらいでスキーは止めにして、 近所をぶらぶら散歩しているだけだった。
確かにスキーは面白い部分もあったが、 どこか面倒臭さが鼻についたのだ。それからもノリで何度かスキーに行ったが、 表面では楽しそうに装ってはいるものの、
心の底では「面倒くさ〜」と思っている自分がいた。

そんな僕が最後に雪山へ行ったのは、はっきりと覚えていないが15年程前の事だったと思う。 僕より10近く年下のNさんとSさんとM君、そして僕の4人で
福井県までスノーボードに行く事になった。
最初は「俺、スキーは面倒臭いから嫌やねん。」と断っていたのだが、 Nさんが言った「スキーとスノボーは全く違って、スノボーはオシャレやし簡単やで!」 という言葉の中のオシャレという響きに負けて、一緒に行く事に決めたのだった。
NさんとSさんは 毎年1、2回行く程度だが、M君に関してはプロ級の腕前というのは事前に聞いていた。 大阪を出発した車内でM君は初心者である僕に優しく
スノボーの楽しさを教えてくれた。 その上「加藤さん、俺がちゃんと教えてあげるから安心してな。」やら 「加藤さん、ボードは俺のん貸してあげるわな。気軽に使ってくれていいよ。」などと 心強い言葉もくれた。
すっかり安心しきった僕は、スキー場に着くまでの車内では 調子に乗ってしょうもない事を散々喋っていた。始めて経験するスノボーという オシャレなスポーツに対する期待感が、僕をそうさせたのであろうと思う。
見渡す限りの雪山をいくつも通り過ぎて、僕らは目的のスキー場に到着した。
すぐにM君はリーダーシップを発揮して、僕らに着替える事を指示してから、
僕ら4人分のリフト券と食事券を買いに行ってくれた。 僕はみんなの足手まといにならないように、素早く着替えた。
この日の為にやっとの事で タンスの片隅で見つけた高校を卒業した頃に買った記憶のあるウインドブレイカー、 この日の為にイトーヨーカドーで買った安物のテカテカしたズボン、そして日頃愛用している 皮の手袋。僕はオシャレなスポーツだと聞いていたので、オシャレに極めたつもりだったが、 NさんとSさんは僕の姿を見てゲラゲラ笑っている。M君に関しては 「加藤さん、どっから見ても新聞配達のおばちゃんやで。」とキツい一言だけだった。

久しぶりに見たスキー場の光景は眩しかった。もうチラホラと滑っている人もいる。 そんな非日常の光景を見て興奮した僕は、M君に提案してみた。
「M君、せっかくやからビールで乾杯しようや!」
M君は半分あきれ顔で僕に返した。
「加藤さん、雪山ナメたらアカンで!さっさと靴借りに行こ!ボードはこれ貸したるから、大事に使ってや!」 僕は仕方なく、靴を履き替える事にした。
「さあ、行きましょか!」NさんとSさんはキャピキャピのギャル声をあげながら、 リフトの方へと向かって行った。僕もそれに付いて行こうとするが、うまく前に進めない。 後ろからM君の声が聞こえた。
「加藤さん、まずここで簡単な事だけ教えるから、 俺を先生やと思って、ちゃんと俺の言う事聞いてや!」行きしなの車内ではあんなに優しかった M君の目つきが完全に怖くなっていた。すぐに地獄の特訓が始まった。
「加藤さん、重心や!重心をしっかりしとかな、一生滑られへんで!」
「こんな感じかなあ?」
「違う!こうや!よう見ときや!」
「こうかなあ?」
「違う!!」
まだ1メートルも滑ってないのに、気分が悪くなってきた僕は「ちょっと休憩しようや。」とM君に言った。 「あかん!今からリフトに乗るから、ちゃんと付いてきてや!」リフトからゲレンデをのぞくと、 NさんとSさんが楽しそうに滑っているのが見えた。
「加藤さん、女の子でもあれだけ滑れるんやで。 頑張ってや。」リフトを降りて、すぐに転けた僕にM君の檄が飛んだ。
「ほら!重心や!重心がぶれとんのや!」M君はスノボーとなれば、先輩でも何でも関係なくなるみたいだ。
「M君、どこまで登るん?」リフトを何回も乗り継いでいるので、不安になって聞いた。
「頂上まで行くで。最初は怖いかも知れへんけど、下に着く頃には滑れるようにしたるからな。」 既にその時、M君の目は血走っていた。
頂上に着いて「さあ、滑ってみい。」と言われたが、この急斜面をどうやって滑ればいいのか分からず 迷っていると、また檄が飛んだ。
「加藤さん、やる気しかないんやで!転けてもええ!転けて覚えるんや!」
そう叫んだM君の目は完全に据わっていた。僕は勇気を出して、一歩踏み出してみたが、 その次の瞬間には転がっていた。立ち上がれたと思った瞬間に、また転がる。転がって、起きて。 転がって、起きて。完全に他のスノーボーダーの邪魔になっているのに、M君はそんな事には容赦なく、 僕に厳しく指導する。半分ぐらい降りた所で、本当に気分が悪くなったので、 M君にちょっと休ませてくれるよう哀願した。その時、既にイトーヨーカドーで買った テカテカのズボンは破れ、皮の手袋は雪が詰まって取れなくなっていた。このままでは、 あまりにも手が冷たいので、M君に手袋を引っ張ってもらって、ようやく手袋を外せたが、 僕の手は手袋の皮の色落ちからか真っ黒になっていたのだった。
何とか下まで辿り着いて、 安心したのも束の間、M君はまた僕を頂上まで連行するのだった。何往復かそれを繰り返し、 ちょっと滑れるようになった昼過ぎに、
ようやくM君が優しく「飯にしましょか。」と言ってくれた。

本当に腹がペコペコだった。ただ滑ったり転んだりしているだけなのに、こんなに体力を使うとは 思ってもいなかった。僕ら4人が食堂に集まった時、また事件は起こった。 僕がしっかり腕に巻き付けていたはずのリフト券と食事券が無くなっていたのだった。
「あれ?ない。あれ?ない。」
「加藤さん、どないしたん?」
「リフト券と食事券が無いねん。」
「しっかりしてや!加藤さん!」
ここでもM君の檄が飛んだ。結局僕は他の3人からカレーや焼き飯をちょっとづつ恵んでもらって、 それを腹に入れた。破れたズボン、真っ黒な手、お恵みの昼飯、まるで乞食じゃないか。 余りの疲労と悲しさからか、ぼくは食堂のベンチでそのまま気を失ってしまった。 夕方近くになって、M君が起こしに来てくれた。
「加藤さん、最後にもうひと滑りしようや。」本当はもう滑りたくはなかったが、 M君の眼力には勝てなかった。
「加藤さん、俺のリフト券あげるから、これで上がり。」
もうリフト券など見たくもなかったが、仕方がなくまたリフトに乗ってしまうのだった。 日が傾きかけた頃、ようやくスノボーから解放される時が来た。
僕ら4人はオレンジ色に 染まりかけた雪山を後にして、車を走らせた。帰りの車内では、楽しそうに今日の出来事について 話している3人の横で、僕は拭っても拭っても止まってくれない鼻水を、 無言のままティッシュペーパーで受け止めているだけだった。大阪に着いた頃には、 異常な程に鼻の周りが赤くなって、声も完全な鼻声になってしまっていた。
M君との別れ際、僕はM君にお礼を述べてから、借りていたボードを返した。
M君は強烈な鼻声の僕に「加藤さん、鼻大丈夫?」と優しい言葉をかけてくれたのも束の間、 返ってきた自分のボードを見て、もう一言悲しそうに呟いた。
「うわ〜、ようこんだけ傷付けたなあ。ボロボロやんか〜。」
それから何日経っても、鼻の調子が良くないので、耳鼻科に行ってみた。
診断の結果は、蓄膿症だった。あれから一度も雪山には行っていない。
ただ、M君とは4年に一回ぐらいのペースで会うのだが、 あれだけ思い出深い丸1日間の密な時間を二人で過ごしたはずなのに、 あの時のスノーボードの話をした事がない。

(文:加藤鶴一)


*東日本大震災義援金に関して*
ファンダンゴ物資直送チームがファンダンゴ常設募金箱の
お金を必要な物資に代えて、2/17〜2/18の2日間で
被災地へ届けて来ました。以下にて詳細を報告させて頂きます。
募金をして頂いた方、物資を持って来て頂いた方、
色々と協力して頂いた方、本当にありがとうございました。
今後ともご協力の程、宜しくお願い致します!!

A)■募金額合計■
44,842円
(前回の東北ボランティアでの残金&
「ミツ寺bar FARPLANE」さんからの募金&
AxSxPチャリティーグッズ売上金)

B)■物資購入費用合計■
22,680円

■残金■
A) - B)=計22,162円

*この残金に関しましては、前回同様で次回の支援物資購入に
使わせて頂きます。尚、以下が各地での物資の内訳になります。

【福島県南相馬・よつば保育園】
ノート×40冊
色鉛筆18色セット×25個
色鉛筆12色セット×15個
ラッピング2袋セット×20個
消しゴム×40個

計14,805円

【宮城県気仙沼・双葉沼保育園】
クレヨン48色セット×12個
らくがきちょう×12冊
スティックのり×12個
けしごむ3つ入×12個
おりがみ50枚入×12個
HB鉛筆12本セット×12個

計7,875円







『NBC作戦本舗』
『南相馬の託児所「KID'S CLUB」』
『ONE WORD FOR ONE WORLD』
『東北ライブハウス大作戦』
『夢ママ(岩手県大船渡長沢仮設代表)』

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