大阪のライブバー ファンダンゴ 音楽 ロック ギターのロゴ fandango pick-up live link english language link
cap gif. file link to Fandango schedule page cap gif. file link to Fandango information page cap gif. file link to Fandango links page link to fandnago GOODS page cap gif. file
cap gif. file link to Fandango pcik-up live page cap gif. file link to Fandango index page cap gif. file link to Fandango live report archives cap gif. file

バンド募集

ウルトラ募集

tommytown

SAKURA
『ついこないだまでピンク一色だった川沿いの道も、あっという間に
緑一色になってしまった。僕は毎日この道を歩いては、草花を観察して、
季節の移 り変わりを感じているのだ。もう夏はそこまで来ている。
青々とした若葉をたくさん身につけた桜の木は、
僕にそう教えてくれてるような気がする。』

※ファンダンゴでは、各日のチケットの電話予約・E-mail予約を
受け付けています。お気軽にお問合せ下さい


吠えろ!ファンダンゴ!!
#176 桜の季節



いつの間にか暗くて寒かった冬が通り過ぎて、いつの間にか桜が咲いていた。そんな赤や白や ピンクや黄色、そして緑の草花が町中に溢れていた桜の時期もまるで幻だったように、 いつの間にか終わっていて、今は緑一色になってしまっている。いわゆる新緑の季節である。 新緑という事は、春も終わって、夏が近づいてきたという事である。毎日横切っている十三公園も、 冬の間は将棋盤を囲むおっちゃんのグループしか居なかったが、今は家族連れや若者のグループが レジャーシートを広げて、お弁当を食べたりお酒を飲んだりしている。 言ってみれば、暑くもなく寒くもなく、人間にとってちょうど快適に過ごしやすい時期なんだろう。

昔の話になるが、僕は冬から夏にかけての数ヶ月間、ある病院に入院していた事がある。
町外れにある古い大きな病院で、収容人数は多いはずなのだが、常にガラーンとしていて、 どことなく寂しい感じのする建物だった。初めてその病院に入った時、こんな病院に入院したら、 病気が良くなるどころか、逆に悪い方向に進んでしまって、最後には死んでしまうんじゃ ないだろうかという不安に襲われた。それほど不気味な雰囲気の病院だった。
1月の本当に寒い時期に入院した僕は、慣れない入院生活と本当に退院できるのかという不安感で 心を閉ざしてしまい、来る日も来る日も人と喋らずに、本を読んだり、病室の窓から見える 病棟と病棟の間の小さな中庭をボンヤリと眺めたりしていた。中庭はそんなに大きくない 桜の木が何本かあるだけの殺風景な庭で、何の面白みもない本当に地味なものだった。 そんな殺風景な庭にも一日に何回か雀やセキレイやカラスなどの鳥がやって来る事があって、 それを見る事だけが唯一の楽しみだった。そんな寂しい入院生活にもようやく慣れてきた 2月の初めに、隣のベッドにA君という同い年の子がやって来た。A君も僕がそうだったように、 隣のベッドに来てからしばらくの間はふさぎ込んでいたが、ちょっとづつ話をするうちに、 次第に打ち解けるようになった。僕らは同い年という事もあって、すぐに仲良くなった。 それからは寂しかった入院生活も何だか楽しくなってきて、あれだけ不味いと 思い込んでいた病院食も不思議と美味しく感じるようになった。

2月も終わりに差し掛かった寒い夜、夕食後に同室のA君とBさんとCさんと雑談を していると、窓の外にチラチラと雪が降り出した。
「積もったらいいのになあ。」A君がつぶやいた。「この雪は絶対積もらんわ。」Bさんが言った。
「じゃあ、賭けましょうよ!」僕らは明日の朝食のパンを賭ける事にした。 僕とA君は積もる方、BさんとCさんは積もらない方に賭けた。退屈な入院生活においては、 そんな些細な事でもドキドキするのであった。僕ら4人は消灯時間が過ぎても、微かな明かりに 照らされてキラキラと輝きながら落ちてくる雪を長い間見ていた。
翌朝、あれだけ殺風景だったはずの中庭が、一面真っ白になっていて、まるで絵画から 飛び出してきたかのような素敵な庭になっていた。朝日に照らされて眩しい程の中庭を見ながら、 その朝僕はパンを2つ食べたのだった。3月になって、ちょっと暖かくなってきた頃、Cさんが 目出たく退院して行った。退院の前の日、僕らはお茶とお菓子でCさんのささやかな 退院パーティーをした。
その時、Cさんは目に涙を浮かべながら「ワシは先に退院するけど、みんなも早く元気になって 退院してや。」と言ってくれた。中庭の桜のツボミが膨らみ始めた3月の中頃には、 僕の体調も入院したての頃に比べて良くなっているような感じがしていた。 逆に、その頃からA君の調子が悪くなり始めた。桜のツボミがパンパンに膨らんで、 今にも花が出てきそうな、3月も終わりに近づいた日曜日の昼下がり、ベッドに横たわりながら 「桜の咲く頃には退院出来ると思ってたのになあ。」そうボソッと呟いたA君に、 僕は「大丈夫やって。すぐに元気になるわ。」と返したが、そんな単純な言葉しか 出て来なかった自分に、何とも言い表せないような嫌気を感じた。窓を開けて、 空を見上げると、雲一つない空にプロペラ機が一台ゆっくりと音を響かせながら飛んでいた。

4月になって、中庭の桜が満開になった頃には、入院当初は何の色も付いてなかった 地味な中庭は、カラフルな春の色で埋め尽くされていた。赤にピンクに白に黄色、 そして緑。その見事な光景に草花の強烈な生命力を感じて、僕は一日も早く元気になって 退院したいと強く思った。実際、日々ちょっとづつだがその姿を変えていく中庭の草花を 見ていると、僕もちょっとづつだが体が元気になってきている感じがした。
そんな矢先に、ずっと調子の悪かったA君が重病人用の病棟に移る事になった。 「またすぐに戻ってくるから。」とだけ言い残して、A君は僕らの病室を後にした。 賑やかだった病室も僕とBさんの2人きりになり、中庭の桜も散ってしまった。
「Bさん、ついに桜も散ってしまいましたね。」
「そうやなあ。一瞬やったなあ。」
「A君は大丈夫ですかねえ?」「そのうちケロッとして戻ってくるんと違うか。」
中庭の桜が完全に葉桜になった5月の頭、主治医の先生から呼び出しがあった。 暗い病院の廊下を先生の部屋まで歩いている途中、胸がドキドキして仕方なかった。 部屋に着くなり、先生は満面の笑みで僕に言った。
「おめでとう。よく頑張ったね。2週間後に退院です。」
ついに僕の退院日が決まったのだった。
「Bさん、ついに僕もあと2週間で退院ですわ。」
「行かんといてえ。ワシ一人になってまうやんかいさ。」
退院の日、Bさんは満面の笑顔で僕を見送ってくれた。
「Bさん、一人になって寂しいと思うけど、早く元気になって退院して下さいね。」 「カトーちゃんも元気でな。」病院を出て、大通りを越えたところに、 桜で有名な大きな公園がある。その公園のベンチで一服していると、どこからともなく 夏の匂いが漂ってきた。僕は目を閉じて、夏の匂いを胸一杯に吸い込んでみた。
夏の匂いは僕に、生きているという事の素晴らしさを感じさせてくれたのだった。 公園を見渡すと、立派な若葉が生い茂ったたくさんの大きな桜の木が公園中を 緑に染めていた。

かなり昔の話だが、この季節がやってくると必ず入院していた頃の事を思い出す。
その度に、今の自分が生きていられている事に喜びを感じて、 まだまだ頑張らなくてはならないと思うのである。あれから僕はすっかり元気になったけれども、 A君もBさんもCさんも元気にやっているのだろうか。
(文:加藤鶴一)


*東日本大震災義援金に関して*
ファンダンゴ物資直送チームが
ファンダンゴ常設募金箱を物資に代えて、
4/7〜4/8の2日間で直接被災地へ届けて来ました。
以下にて詳細を報告させて頂きます。 募金をして頂いた方、
物資を持って来て頂いた方、
色々と協力して頂いた方、
本当にありがとうございました。
今後とも、宜しくお願い致します!!


A)■募金額合計■
90,144円
(FANDNGO常設募金箱& 3/11@FANDANGOの チャリティーライブでの義援金)

B)■物資購入費用合計■
90,144円

■残金■
A) - B)=計0円

以下が各地での物資の内訳になります。

【福島県南相馬・よつば保育園】
じゃがいも×10kg
にんじん×10kg
たけのこ×5本
玉ねぎ×10kg
大根×10本
みかん×10個
りんご×20個
みかん×20個
ブロッコリー×10本
さつまいも×5本
フルーツジュース12本入り×5箱

計24,599円

【宮城県気仙沼・双葉保育園】
園芸用培養土14L×6袋
園芸用赤玉土×14L×2袋
液体肥料350cc×3本
防災避難リュックセット×2セット 園児用防災食品×10缶
透明ビニールテープ5本入り×5セット

計30,545円

【岩手県大船渡市・大船渡中学校】
試合用ビブスセット12人用×1
スイーパーセット×2本

計35,000円








『NBC作戦本舗』
『南相馬の託児所「KID'S CLUB」』
『ONE WORD FOR ONE WORLD』
『東北ライブハウス大作戦』
『夢ママ(岩手県大船渡長沢仮設代表)』

4/6 live report 4/11 live report 4/12 live report 4/15 live report

スケジュール インフォ pick-up リンクス E-mail

Return to Top of page↑

Copyright(C) 1999-2050 Live-Bar Fandango. All rights reserved.
1-17-27 Juso-Honmachi
Yodogawa-ku
Osaka, Japan
call: 06-6308-1621
fax: 06-6301-2511
email: fandango@fandango-go.com